お金が必要でどこから借りるかを考えたとき、まず思い浮かぶのが銀行や消費者金融ですよね。でも金融業者は、ある程度お金に余裕がある人や確実に返済できる人にしか貸し付けを行いません。生活に困るくらいの低所得者は、審査の段階で断られます。

そんなときに利用したいのが、区役所や市役所などの役場です。あまり知られていませんが、区役所などでは生活困難者のために貸し付けを行っています。

  • どんな用途に使うことができるの?
  • 自分も対象者として融資を受けられる?
  • 審査は厳しい?
  • 生活保護と違いがあるの?

ここではそんな疑問を解決するために、区役所の貸付制度について詳しく説明します。金融業者から融資を受けられなかったという人は、しっかり内容を理解して公的な貸し付けを利用するときの参考にしてください。

区役所が扱っている融資の種類

区役所や市役所などでは、生活に困っている人のセーフティーネットとして、いくつかの融資制度を用意しています。下記が、役所で扱っている代表的な融資の種類です。

  • 生活福祉資金貸付制度
  • 母子父子寡婦福祉資金貸付制度
  • 女性福祉資金貸付制度

いずれも低所得者を対象としているという共通点がありますが、利用できる対象者に違いがあります。母子父子寡婦福祉資金貸付制度は母子家庭や父子家庭を対象とした融資で、女性福祉資金制度は配偶者のいない女性が対象です。

生活福祉資金貸付制度の場合は、「女性」や「母子家庭」というような制限はなく、収入が少ない人全般をサポートします。資金の種類も豊富で、とても使い勝手がいいのですが、その存在はあまり知られていません。

生活福祉資金貸付制度とは

上記で紹介した融資のうち、利用対象となる人が最も多い生活福祉資金貸付制度について、もっと詳しく見ていきましょう。

低所得者や障害者、高齢者の生活を支えるために作られた制度で、経済的な援助だけでなく、安定した生活を得るための相談支援なども行っています。支援を行うことで、最終的には自立できることを目指している制度です。

例えば、教育資金の融資を行い、就職で役立つ知識や技術などを習得させます。そのことで、将来的に自分の力で稼げるようになってもらうことを目的としています。目先の「お金に困った」への支援だけでなく、長期的な視野で融資を行います。

連帯保証人がいる場合は無金利で、なしの場合でも金融業者と比べてかなりの低金利でお金を借りることができるという特徴があります。金融業者は融資の意味合いが強いものですが、区役所は生活支援の意味合いが強いという違いがあります。

生活福祉資金貸付制度の貸付対象

貸し付けの対象となる単位は「個人」ではなく「世帯」です。下記の条件と合致する世帯が、この制度を利用して区役所でお金を借りることができます。

低所得世帯

  • 市町村民税非課税世帯程度の収入
  • 金融業者から融資を受けられない

このような条件の低所得世帯が貸し付けの対象です。低所得者でも金融業者から融資を受けられる場合には、そちらからの借り入れを優先しなくてはいけません。どこからも借りることができなくなった人が、低所得世帯として区役所から融資を受けられます。

障害者世帯

身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた人がいる世帯。

高齢者世帯

65歳以上の高齢者がいる世帯

生活福祉資金貸付制度の種類

生活福祉資金貸付制度は、使用用途がある程度決められています。金融業者のカードローンのように、事業用途以外なら何でも使っていいというのではありません。また借りる資金の種類によって、貸付限度額が違います。それぞれの特徴や限度額、条件などを見ていきましょう。

総合支援資金

総合支援資金とは、失業などで日常生活に支障をきたす恐れがある人が利用できるものです。生活にかかるお金を借りることができるだけではなく、社会福祉協議会やハローワークが就職支援や相談をしてくれます。自治体ごとに条件が異なるので、まずは区役所に相談して指示を受けましょう。総合支援資金として用意されているのは以下の通りです。

生活支援費

生活を再建するまでの間に必要な生活費。

貸付限度額 【2人以上】月20万円以内
【単身】月15万円以内
貸付期間 原則3ヶ月、最長12ヶ月
据置期間 最終貸付日から6ヶ月
償還期間 据置期間経過後10年以内
貸付利子 【連帯保証人あり】無利子
【連帯保証人なし】年1.5%
連帯保証人 原則必要(なしでも貸付可)

住居入居費

アパートやマンションなどの賃貸契約で発生する、敷金や礼金の支払いなどの費用。

貸付限度額 40万円以内
据置期間 最終貸付日から6ヶ月
償還期間 据置期間経過後10年以内
貸付利子 【連帯保証人あり】無利子
【連帯保証人なし】年1.5%
連帯保証人 原則必要(なしでも貸付可)

一時生活再建費

生活を再建するための資金で、技能習得や公共料金の支払い、債務整理の費用などを補うための費用。

貸付限度額 60万円以内
据置期間 最終貸付日から6ヶ月
償還期間 据置期間経過後10年以内
貸付利子 【連帯保証人あり】無利子
【連帯保証人なし】年1.5%
連帯保証人 原則必要(なしでも貸付可)

福祉資金

福祉資金は低所得世帯や障害者世帯、高齢者世帯がお金を借りることができる制度です。これらの人たちが就職や進学、地域社会への参加を助けるためのものです。融資の他にも生活相談を受け付けているので、生活困窮者が自立した生活を送れるようになります。福祉資金として用意されているのは以下の通りです。

福祉費

生業を営むために必要な経費や、住宅の増改築、冠婚葬祭費用などの費用。

貸付限度額 580万円以内
据置期間 最終貸付日から6ヶ月
償還期間 据置期間経過後20年以内
貸付利子 【連帯保証人あり】無利子
【連帯保証人なし】年1.5%
連帯保証人 原則必要(なしでも貸付可)

緊急小口資金

医療費などの緊急かつ一時的に発生した費用の支払いに使う少額資金。

貸付限度額 10万円以内
据置期間 最終貸付日から2ヶ月
償還期間 据置期間経過後12ヶ月以内
貸付利子 無利子
連帯保証人 不要

教育支援資金

教育支援資金は、低所得世帯の人が進学できるように融資をしてくれる制度です。住民票がある地域の区役所で相談することで、以下の種類の支援が受けられます。

教育支援費

低所得世帯の子どもが高等学校、大学または高等専門学校に就学するための費用

貸付限度額 【高校】月3.5万円以内
【高専・短大】月6万円以内
【大学】月6.5万円以内
据置期間 卒業後6ヶ月
償還期間 据置期間経過後20年以内
貸付利子 無利子
連帯保証人 原則不要(世帯内で連帯借受人が必要)

就学支度費

低所得世帯の子どもが高等学校、大学または高等専門学校に入学するための費用

貸付限度額 50万円以内
据置期間 卒業後6ヶ月
償還期間 据置期間経過後20年以内
貸付利子 無利子
連帯保証人 原則不要(世帯内で連帯借受人が必要)

不動産担保型生活資金

不動産担保型生活資金とは、持ち家に住んでいる高齢者がその不動産を担保に老後の生活費を借りることができる制度です。住んでいる高齢者が亡くなった時、その不動産を処分して返済に充てるというリバースモーゲージ型の融資です。

区役所が用意している不動産担保型生活資金は以下の通りです。

不動産担保型生活資金

低所得の高齢者世帯に対して、居住用不動産を担保に貸し付ける生活資金。

貸付限度額 土地評価額の70%程度
月30万円以内
貸付期間 借受人の死亡時、もしくは貸付限度額に達するまでの期間
据置期間 契約終了後3ヶ月
償還期間 据置期間終了時
貸付利子 年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率
連帯保証人 必要(推定相続人の中から選任)

要保護世帯向け不動産担保型生活資金

要保護の高齢者世帯に対して、居住用不動産を担保に貸し付ける生活資金。

貸付限度額 土地評価額の70%程度(集合住宅の場合は50%)
生活扶助額(生活保護)の1.5倍以内
貸付期間 借受人の死亡時、もしくは貸付限度額に達するまでの期間
据置期間 契約終了後3ヶ月
償還期間 据置期間終了時
貸付利子 年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率
連帯保証人 不要

生活福祉資金貸付制度の利用方法

生活福祉資金貸付制度を利用するには、資金の種類によって申し込みの流れが違います。自分の住民票がある地域の区役所または市役所に問い合わせることで、担当の窓口を紹介してくれます。

福祉費、教育支援資金、不動産担保型生活資金

福祉費、教育支援資金、不動産担保型生活資金は、居住地にある社会福祉協議会や民生委員に相談することで申し込みが可能です。市区町村社会福祉協議会から都道府県社会福祉協議会に申請書類が送付され、貸付の審査が行われます。

総合支援資金、緊急小口資金

総合支援資金、緊急小口資金の利用を希望する場合は、自立相談支援事業を利用しなくてはいけませんので、自立支援相談期間である市区町村社協に相談します。ここで市区町村社協で、自立のための相談を行ったうえで、市区町村社会福祉協議会の窓口につないでもらえます。

生活福祉資金貸付制度申請に必要な書類

  • 借入申込書
  • 健康保険証か住民票の写し
  • 所得のある世帯全員の所得証明書
  • 連帯保証人の所得証明書・課税証明書
  • 他の公的な財政支援を受けている場合はそれに関する書類

生活福祉資金貸付制度を利用するためには、上記のような書類が必要です。これらは、最低限必要となる書類で、資金の種類によってさらに別途必要となる書類を用意します。例えば、住居入居費を融資してもらうためには賃貸契約の書類、教育支援費なら在学証明書などを用意します。

どのような書類が必要になるかは、社会福祉協議会で相談をする際に指示があります。その指示に従って書類を用意し、申し込みを行ってください。

生活福祉資金貸付制度申請の審査基準

生活福祉資金貸付制度は申し込みをした人が、誰でも利用できるというわけではありません。申し込み内容に対して審査を行い、融資しても問題ないと判断された人だけが、お金を借りることができます。そのための審査基準は下記のようになります。

  • 融資によって生活が安定する
  • 貸したお金を確実に回収できる

この制度は、あくまでも貸付を行って、生活を安定させるためのものです。融資をしても生活がこれまでと変わらず不安定なままというのでは審査落ちします。例えば、金融業者に多額の借金があるという場合には、お金を貸しても一時しのぎにしかなりません。このようなケースでは審査が通ることはまずありません。

また、返済される見込みのない融資もしてくれません。無職で収入がまったくないというような人はもちろん審査を通過することはありませんし、収入があっても融資希望額とのバランスが悪い場合も審査落ちします。

生活保護と生活福祉資金貸付制度の関係

生活福祉資金貸付制度のうち「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」は、生活保護を受けている人のための資金です。それ以外の資金は原則として、生活保護との併用はできないとされています。これは、生活保護を受けている人の借金が禁止されているためです。

生活保護を受けているということは、必要最低限の生活をするための生活費を国から支援されています。このため、生活福祉資金貸付制度を利用しなくても、生活は安定しているはずです。このため、両者の併用は理屈の上では成立しません。

ところが、理屈の上ではそうであっても、実際には生活保護を受けている人でも、お金に困ることがあります。このようなケースに対応するために、区役所では生活保護を受けていても融資することがあります。

このような場合でも、ケース・バイ・ケースで融資の可否が変わります。最初からダメだと思って諦めるのではなく、社会福祉協議会に相談してみましょう。ただし、生活保護を受けている時点で、収入がかなり少ないはずですので、借りられる金額がかなり少額になることは覚悟しておきましょう。

生活福祉資金貸付制度の注意点

ここまで、区役所や市役所などの役場からお金を借りる方法として、生活福祉資金貸付制度を紹介してきましたが、最後に利用する際の注意点についても説明しておきます。

他の貸付制度との併用は不可

生活福祉資金貸付制度以外にも、母子父子寡婦福祉資金貸付制度や女性福祉資金貸付制度があると紹介しましたが、これらの制度との併用はできません。母子家庭で、すでに母子父子寡婦福祉資金貸付制度でお金を借りている場合には、生活福祉資金貸付制度は使えません。

福祉貸付は住民票のある都道府県に住んでいること

福祉貸付を利用する場合には、住民票のある都道府県で申請しなくてはいけません。例えば、住民票は実家のある静岡県にあり、自分は東京で暮らしているという場合には、住民票を東京に移すか、住民票に記載されている場所に戻る必要があります。必ず、住民票がある地域の区役所に申込みをしましょう。

福祉貸付の連帯保証人になっている場合は利用できない

すでに知り合いが福祉貸付を利用しているとき、その連帯保証人になっている場合には、自分自身でこの制度を利用することはできません。連帯保証人は一緒になって借りている状態ですので、すでに福祉貸付でお金を借りていると判断されます。その結果、融資を行うと二重の借入れになるため、この制度を利用することができません

まとめ

生活福祉資金貸付制度について、その概要については理解できたかと思います。銀行や消費者金融などの金融業者からお金を借りられなくなった人の、セーフティーネットとしての役割を担っている制度で、低所得世帯にとってはとても助かりますよね。

 

  • 低所得者や障害者、高齢者の生活を支えるために作られた制度
  • 融資を行うことで独立自活を目指す
  • 連帯保証人がいれば無金利で借りることができる
  • 返済できないと判断された人には融資しない
  • 生活保護との併用は自治体によって判断が違う

 

 

ここまで説明した内容について、特に重要な項目についてリストアップしました。

利用する前に、誰でも使える制度ではないということをきちんと頭に入れておく必要があります。低所得者や障害者、高齢者といった、とても限られた人だけが対象となっています。なおかつ、きちんと返済できるだけの収入があることも必須です。

また、ただの融資ではなく、あくまでも独立自活できるようになるための制度です。ちょっとのお金があれば、生活を安定させることができる。そんなときに利用する制度だと考えてください。借金が積み重なって、どこからも借りられなくなったというようなケースでは、審査落ちする可能性があります。

ただし、自分ひとりで悩んでいても前に進みませんので、まずはお住いの地域の区役所に相談をしてみましょう。数ある支援制度の中には利用できるものがあるかもしれません。

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